アカ・アオ・97。

97年版はビデオで、04年のアカは大阪公演で、アオはゲキ×シネで、観たワケですが(初演は未見)、三作とも役者・細かい設定などは変わってまして、それについて個人的な感想をば。
内容については文句なしの「いのうえ歌舞伎」。新感線は役者がよっぽどでない限り、アタシのツボを外しません。
04年版の二作は97年版に比べて、シリアス度が増した気が。笑いが減りましたよね。97年は殆どが劇団役者だったのが、04年は客演が増えたのが一因かと。(でもアオに出演の三宅くんは舞台関係者やからか、笑いもバッチリです)そしてアカよりアオの方が大人向け?アオでは血飛沫とか使われてビックリなんですが…。なくてエェし…。舞台に妙なリアルを持ち込むと、違和感が…。04年の方がセットとかは豪華です。でも、笑いポイントの小道具はきっちり手抜きでチャチな感じが、また良いんですよねー(笑)
捨之助・天魔王はやっぱり染ちゃんより新太さんの方が上手。遊び人な玉ころがしっぷり、悪役っぷりが新太さんは似合うvvこう、余裕が溢れ出すというか。染ちゃんは品があり過ぎる。でも、日舞や口上、裾さばき、見得といった歌舞伎の所作は、さすが!あー。でも殺陣も新太さんが上かな。
新感線の殺陣はメタル・ロック音楽に乗せスピード感溢れる殺陣で、舞や神楽、剣舞に似てる。なかなか客演者が新感線メンバーより映える殺陣を観せるのは難しいよ?でも「阿修羅城の瞳(03年版)」の伊原さんは大柄な体格を生かした殺陣が映えてました。さすがはJAC出身。あと三宅くんも運動神経の良さでアクロバティックな殺陣を観せてくれます。
新感線のメンバーになかなか勝てないのは「歌」も然り。下手なアイドルやと歌い負けするぜ?「笑い」や「発声」にしても常から新感線の舞台に立ってるメンバーは、舞台役者やない客演主役に勝るぜ?
は!ついつい客演公演への愚痴が!客演が悪いとは言いません。ただ呼ぶ人間の集客力でなく、力量を選んでくれ新感線の舞台に関して勝る演技をするメンバーが、客演のせいで劣る演技者を中心にして端役に回されるのは嫌。
はい!で、髑髏城の話ですねー。
蘭兵衛について。アカの水野さん版は実は女だったっていう設定で、話が変わってきてしまいますからね…。無界の女達との関わりや、捨之助の内情とか。綺麗さでは一番。アオ版の池内くんは思ったより良かった。実際の年齢考えると一番近いと思うけど、でも無界の女達をまとめるにはちと若いかな。でも、染ちゃん捨之助には似合いの年頃ですか。ずっと落とした演技声なのはしんどいやろなぁ、と。そのせいか結構強く見えるので、アタシの蘭兵衛像とは外れる。やはし、蘭兵衛は粟根さんやないとね☆*1森蘭丸としては、歴史ファンから文句があがりそうですが、でも!あの果敢無さと切なさは粟根さんやないと!線が張り詰めてるからこそ、危うくてね〜。笑いもばっちりですが(笑)勿論、殺陣もvv
極楽太夫と兵庫(忠馬)について。太夫も坂井真紀ちゃんより高田さんのが極楽太夫!って貫禄がなぁ〜。アカでは真紀ちゃん・じゅんさんだったんですが、兵庫を手玉に取るには若いかな。アオでは高田さん・あっくんの組み合わせやったんですが、こちらは手玉に取られ過ぎ(笑)バランスが偏ってまうなぁ。
アカで天魔王の手下の胡蝶丸・龍舌丸が新種の蘭の名で、蘭丸は古きものっていう話は良かった。おぉー!!って思いました。でも、胡蝶も龍舌も蘭の一種にしか過ぎず、全てを含む蘭丸には敵わないのよねんvvvアカは右近さんも出てたしvv右近さんとじゅんさんは出てきただけで、客が笑う(笑)アオでは忠馬の子分・才蔵の設定が良かった。才蔵の話はノベルスにもあったんですけどね。あと、カンテツ(笑)
すいませんー。観てない人には、わけわからん感想ですよね?でも、一つずつ説明したら、それこそ大変なんですよー!百聞は一見に如かず!!機会があれば、是非ご覧くださいませ!
その他、新感線作品もオススメです!是非、メンバーが沢山出ててメインに近い作品を☆(笑)
97年版の髑髏城のビデオ、観すぎで痛みが激しい…BOX買うか…?

*1:この蘭兵衛とスサノオのオグナノタケルでアタシは粟根さんのファンになりました☆長物つかう殺陣が素晴らしいvvv最近は端役・三枚目が多く淋しい…。かっこいいのに…