七つのヴェールの踊り。

篠井さんの「サロメ」観て来ましたー!
めっちゃ良かった〜vv物語はシンプルに、4人だけの話になってて。そうなると、確かにちょい役の番兵が出てくるのはバランスが狂うんで、出演はなくて良いと思うけど(解説的役割で、楽器組が代わりに言葉を発するけど)でも、地面の血が、サロメに惑わされて禁を破った番兵の自害の跡、ってのは好きな原作設定やったんで欲しかったかなー。
どことなく和の雰囲気ただよう、でも洋風な感じもある世界観は違和感なく。舞台の脇で生演奏な和楽が良いなぁーvv箏?で良いのかな?が、どことなくピアノの音のような感じでもあり、胡が中華風であり、色んな世界が違和感なく混じり合ってて。
衣装も素晴らしくて!王と王妃は洋風な、姫のドレスは着物のようで、踊りの衣装は着物ようでいて、ドレスのようでいて、袖口は中華衣装のようで。最後のパンツルックは、うーん、でしたが、最初の紫の長袴と片袖の着物のようなが良かったー!
篠井さんの女形は一度観たいと思ってたんですが、素晴らしかった!「欲望という名の電車」のブランチも良いけど、姫の凛とした処女性も上手い!王妃に抱かれる無邪気な笑顔は、まるで幼子のようでしたよ!立ち居振る舞い、手の所作が綺麗なんですが、歌舞伎や日舞の所作でもあるんでしょうか、特に少し斜め後ろに視線を落とし感じの立ち方が、溜息が出る程綺麗〜!手指の所作以外にも、頸・肩・胸元・腰のラインが、何であんなに女性的?女性という性に生まれてるだけのアタシでは、明らかに劣るもんなー(笑)
サロメ」の醍醐味、七つのヴェールの踊りは日舞を取り入れた踊りで、謡いもあって良かった〜!篠井さんが登場しただけでの拍手には「?」と思ったけど、踊りが終わった後は思わず拍手を送りたくなる程でした。日舞ってことで有起哉も似合うかもと思ったけど、やっぱり女形としての所作が違うか。
対するように、修験者の森山さんは、神憑りの様であり、手印が入ってたのは修験者ていう役柄の固定からか?コンテンポラリーといえど、辻本さんとも金森さんとも全然違って、三者三様なんやなー!と思った。そして二人とは違って、実は苦手な部類かも(苦笑)
原作でも預言者は何でそんなにサロメを邪険に?て思うけど(それが罪を作ったんでない?)、この修験者は、なお酷い拒絶っていうか、いや、ただ生まれたサロメは罪ないんちゃうん?て思う程で(笑)姫のセリフで「ひと目でも見さえすれば」ってセリフがあるけど、がっつり見つめあってたような感じがする演出に「んー?」となったり。血の雨のような椿が降る演出は好き。
上条さん江波さんも、貫禄たっぷり(役柄やなく演技が)の素晴らしさで!上条さん少しセリフ噛んでらしたけど(笑)噛んでしまうと、その人の言葉から「あ、セリフなんやな」て現実に戻されるな、てのを感じたなー。レスポール王の豪快な笑いは健在でしたが、今回は抑え気味のセリフと演技で、最後といい、レスポール王とは反対な小物な王の雰囲気が上手いなーと。
篠井さんを初めて観たのは、中学の時に観た「NIGHT HEAD」(懐かしいー!)で。その後「総理と呼ばないで」で。本当、何でか、よく覚えてるなー、と自分でも感心(笑)な程、印象があった人なんでしょうねー。
その後、色々お見かけするようになって、今になってようやく舞台で観れたという。やー、念願の篠井さんの女形に舞踊に、本当観れて良かった!