本の話し。

「夜光杯の巻」(陰陽師
相変わらず博雅は「よい漢」やの〜vv
ふたりが「ゆこう」「ゆこう」て言うのが好きです。夢枕獏は、話も好きですが、こういう遊ぶような文体も好きvv
長編も読み応えあったけど、短編集も楽しく読めて好きやなvv


「聖女の救済」
面白かったー!
こちらは反対に、短編集は読みやすいけど、これくらいまとまりある方が、話としては面白いかな。ただ長編は物理学があんまり関係ないけど(笑)
これまた破綻なくすすんでるし、容疑者Xといい、最後にあぁ!そういうことやったん!て書き方が好きです。タイトルしかり。
それにしても東野圭吾は、本当、人の書き方が上手いなー!と。草薙が恋に盲目的になってるように見えて、実は内海の方も犯人を意識するばかりで視野が狭まってたりで。内海の見識だけで事件が解決したら、草薙にがっかりするところですが、解決にはちゃんと草薙の捜査も必要となってるのが上手いな。
犯人わかってるだけに読んでるこっちも内海に吊られて、犯人わかってんのに、他に犯人を捜すなんて無駄な(←ごめんよ草薙・笑)捜査をしてるとこまでちゃんと書くんやなー、なんて思ってたらちゃんと事件に関わりがあったという。
これも、一見、盲目的に反証を探してる訳ように見えて、一応、実はちゃんと手順として捜査して見つけるんですよ。で、湯川が言うように草薙が刑事としてちゃんとしてることも感じれて良い。
刑事としてちゃんとしてるといえば、上司の田宮さんも良いっすね。
この絶妙さが上手いし、読んでて破綻がない感じ。
事件のトリックとしても、あぁー!と騙された(ただしく、何も騙してはないんですけど・笑)けど、草薙の見方や、事件の見方も、すっかり内海に吊られてたことに読了後気づく。容疑者Xで諾々と読むのはと駄目だと言われながらも、気づけばまた騙されたよ(笑)
うーん、うまい!
こういう書き方て無意識で書いてるのを、こっちが深読みしてるのか、それとも計算された書き方なのか?うーん。