その風景。

チケを譲っていただいたので「殺風景」行ってきましたー。
客層がやっぱりジャニーズやったが、ファンは内容は大丈夫やったのか?でも、出る方としては初舞台に面白いの選んだなー!
赤堀さん自身が出てる舞台は観たことあるけど、赤堀作品は初観やっぱり自身の演技のイメージどおりな作品やったなー。タイトルとあらすじから、長塚作品みたいな乾いた感じの日常と非日常か、もしくはケラ作品みたいな笑ながらの転落か、と思ってたけど、どちらとも違ってて。やっぱり各々の色があるって面白い!
たぶん東京の家族だと、もっと乾いた感じやったろうな、と。福岡の大牟田市が舞台ってのが、生身の重さがついた感じ。演じる方は、ずっと博多弁(厳密には博多と大牟田では違うのかも?)なんで、大変やろうが(笑)
八乙女光が主演となってるけど、舞台の物語としては次男の稔でなく、父親の国男の人生が話の筋。ま、若い国男を八乙女が演じるってのもあるんやが。
国男の、家族像への憧れが切ない。マリも幸せになりたいのに、やっぱりなれないのが切ない。この家族にも幸せな頃があったのかも(熱海旅行の頃とか)知れんけど、この事態に陥るとこを鑑みると、まやかしやったんやろうなぁ、と。
最後の国男の行動は、家族を守るため、ってより、自分の母親の様に、ただ終わりにしたかっただけのような。でも、終わりにできんかったこの家族の行く末が地獄よな。
長女との関係を、も少し見えても良かったかなぁ。長女も家族やもん。やからこその最後の涙やしね。
東京の刑事には、この事件は理解でけんやろうが、住んでるもんには解るんやろうな。最後に転球が、長女にプロポーズするのがそんな感じに思えた。
緑子さんが、さすがでした!節子も国男の母親も上手い!!大倉くんもやっぱり好きだわ〜。長男の直也は、家族の中でも自分だけ保身するみたいでクズぽさがあるんやが、国男の子でないかもって知ってた、て言う場面が上手い!卑屈になるでもなく、開き直るでもなく、ただそうだろうな、ってだけの直也の感じは、大倉くんでないとなー。一緒に暮らしてた結びつきはありつつ、次男程、血のつながりは感じさせない感じで。笑いも好きだし、巫山戯てたハズなのに、ちょっとした演技がまた良いんだわー。
大倉くん観たら、ナイロン観たくなるー。幸せになりたいのに、なれない話で、流れ姉妹が観たくなった。
次回の本公演では成志さんが出るとのことで、良い意味で怖くなるやろうな!(ニヤリ)